ルイくんと暮らす毎日に

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イケフェス1日目 ~ARCHITEKTON

イケフェス1日目 ギャラリー再会~西光寺~ARCHITEKTON

 

西光寺より西へ、あべのキューズモール、ルシアスビルと華やかな街を抜けると、動物園前駅手前、細い路地の中にその建物はありました。

 



一日一組限定のヴィラ、「ARCHITEKTON」です。
ガルバリウム鋼板で包まれた建物、外壁に小さくロゴもありますが、イケフェス看板がないと見逃してしまいそうな、隠れ家風のエントランス。


イケフェスでは、予約制で見学することができ、設計の菅正太郎さんの熱い想いをうかがうことができました

 

この場所にしかないものをつくりたいというオーナーから依頼があったときに、まず考えたのがこの土地の持つ意味だったそうです。

「この場所は古代から大阪の高台(上町台地)の歴史のある土地。
北東に四天王寺天王寺公園、北西は通天閣の新世界があり、この辺りは寄席芸人、旅芸人などが住む「てんのじ村」という長屋の街だったそう。

いろんな文化や歴史が交差するこの土地をつなぐ建築とは何かを考えてたどり着いたのが、このアルキメデスの螺旋階段の家。

螺旋の渦巻きのように街に広がって、様々な人を街をつなげていく建物になってほしい」との想いが込められています。

建物の中央にはヴィラの象徴であるアルキメデスの階段。
広がりの先の屋上テラスからは、やさしい光が差し込み家じゅうを明るく照らしています。

外観のクールな趣からは想像できない木のあたたかでぬくもりのある空間。
スキップフロアの分断されない緩やかなつながりが、空間に開放感をもたらしています。

2020年春に完成した建物で、9名まで宿泊できるそう。
1階には和室もあり、布団で寝ることもできます。

窓から見える新世界のシンボル通天閣

 

屋上のテラスも気持ちよさそうです。

 

建物入口入ってすぐのカウンターの中には、流しから調理器具、冷蔵庫までコンパクトに格納されていました。省スペースで無駄なく必要なものが揃っています。

お風呂もあります。採光に工夫が見られます。

この界隈はまだ所々長屋も残っていますが、最近はマンションが建ったり、民泊と思われる鍵がかけられていたりと、街が変わりつつあるようです。

アルキテクトン周辺の模型図

歴史や文化を鑑みて、さらに面白い街を作る拠点になってほしいとの想いでこの場所に建てられた建築。

建築家の土地や文化、街への熱い想いと、ここにしかないものを作りたいというオーナーの想いが合わさってできた魅力的な建物でした。

 

 

 

2022年10月29日撮影

 

参考

ARCHITEKTON(アルキテクトン)-the villa Tennoji-|大阪にある一日一組限定の都市型貸別荘 (architekton-villa.jp)