円山公園のレトロ建築でお茶を。
以前から憧れていた京都の優雅な洋館。
桜の季節、今年は例年より散るのが早く、残念ながら丸山公園の祇園枝垂れ桜は葉桜になっていましたが、気を取り直して席を予約していた長楽館へ。
明治42年に煙草王・村井吉兵衛によって建てられた迎賓館。
美術史を学んだ人らしく、外観はルネッサンス、入って右の応接室はロココ、食堂ル シェーヌはネオ・クラシック、ステンドグラスや窓はアール・ヌーヴォーと様式盛りだくさん。なんと3階には和室もあるそう。
エントランスの装飾から美しい。期待が高まります。
お店の方に許可を得て、写真撮影をさせていただきました。
1階のロビー。
重厚な中にも気品があるのがさすが迎賓館。
とても豪華で華やかです。
ロビー中央に階段があり、上へ上へと吸い込まれるような見事なレリーフに心を奪われました。
正面玄関横の迎賓の間。
昔はご婦人方のおもてなしの部屋だった、というのも納得の優美なスタイルのお部屋です。シャンデリア、天井のレリーフ、壁面装飾がエレガント。
現在は、アフタヌーンティー専用のお部屋として使われています。
こちらは、1階長楽館ブティック。
窓が大きいので明るく、ステンドグラスが映えます。
当時は温室として、観葉植物が置かれていたそう、現在はスイーツブティックで、お土産に丁度良い品のあるお菓子が並んでいます。
階段を半分上がると、球戯の間。
当時はビリヤード台が置かれていたこのお部屋。
観音開きの扉にはめられたステンドグラスのなんて美しいこと。
長楽館、様々な美しい装飾に埋め尽くされていますが、その中でも要所要所にある、カラフルなステンドグラスがとても魅力的で、ときめきを感じました。
階段を上って2階すぐ、短いアプローチのある、鳳凰の間。
当時はゲストルームとして使われていたそう。
ガラスのシャンデリアと鏡の照明が可憐です。
天井のレリーフも繊細で美しい。
こちらも2階の接遇の間。
当時はゲストルームとして使われていたそうで、スズランの花のような照明が目を惹きます。
それぞれ部屋ごとに趣向が異なり、どの部屋も素敵です。
サンルームのような日当たりのよいスペースも。
窓が大きく、外の緑が美しく見えます。
トイレ前の扉にもステンドグラス。
ブルーとグリーンの色目と、広がる照明の影が素敵です。
そして2階トイレ。
何気なく入ると、素敵すぎてびっくり!
オレンジと、ゴールドの色合いがセンスが良くて、お洒落です。
そして、今回通された貴婦人の間。
素敵すぎ、
眺めが素晴らしい。
煙草王の村井吉兵衛さんの妻、宇野子さんが過ごしたお部屋とのこと。
照明、天井、鏡周りの装飾もロマンティックでやさしい色合いでまとめられています。
ケーキも、食べるのがもったいないくらいの美しさ。
もちろん、とても美味しかったです。
歴史ある建築の中でいただく贅沢なティータイム。
豪華で華やかな装飾に包まれて、新緑の緑と青空で眺めるひととき…
非日常の優雅な時間を過ごすことができた、素敵な昼下がりでした。
写真撮影:2023年4月